2017/6/5(月)
来月中旬、日本でTPP首席交渉官会合を開催予定。米抜きTPPの議論が本格化。
公認会計士 佐藤がわかりやすくまとめておきます。
米国TPP離脱で今後TPPはどうなるの?
2017年11月10日、11日にベトナムのダナンで開催されるAPEC首脳会合までに結論。
TPPメリットありますか?
関税撤廃等で消費者が商品を安く購入出来る、選択肢が広がる可能性も。テレビ出演時にコメント済。
国内は人手不足で人件費増などありますが商品価格に関税削減分をどこまで反映できるかですね。為替変動はもちろん各国の物価変動も影響します。
例えば関税の高い牛肉は38.5%が16年目9%になるので、出演した番組では、お得感が大きく何処でも取り上げ話題に。
米国抜きのTPPでも関税撤廃等で各国の輸出は拡大してゆくでしょう。
米国抜きでアジア市場拡大を視野に質の高いTPPを推進できるか今後のポイントに。
農水省資料によると2009年340兆円の世界の食の市場規模は2020年には680兆円に倍増する見込み。特にアジア全体で市場規模は2009年の82兆円に比べ229兆円と約3倍になるとも。TPPによる規制緩和でコンビニなどはビジネス展開に期待。
保護主義への懸念
先月ベトナム(ハノイ)TPP閣僚会合声明。自由市場の維持、ルールに基づく国際貿易体制の強化、世界貿易の拡大、生活水準向上に貢献も11か国の足並みを揃えられるのか。
日本のリーダーシップ
先月末、安倍総理大臣はスピード感持って議論を前進するように関係閣僚に檄。石原大臣もTPP早期実現に向け進めると。来月の首席交渉官会合がポイント。米国抜きのTPP参加各国の主張や思惑はそれぞれ、見通し明るい道筋がつけられるかが勝負!
【出所】経済産業省HPより抜粋
自由貿易VS保護主義
先日G7で日EU・EPA大筋合意に向け議論。来月G20首脳会議で進展の可能性が。またRCEP(東アジア地域包括的経済連携)はTPP進展次第で注目されるでしょう!
TPPは日本では農業に始まり農業で終わると言われるほど当ブログでも農業の視点で追求してきました。
日本農業の現状はどうなっていますか?
TPPに関係なく農業を取り巻く環境はこのように変化しています。
①農業産出額の減少(ピーク時は11.72兆円、昨年末公表直近8.80兆円)。
②従事者の高齢化(平均年齢67歳)及び就農人口減少(直近192.2万人)。
③耕作放棄地の増加(富山県の面積に匹敵)。
なぜ今、攻めの農林水産業なんですか?
攻めの農林水産業を展開し成長産業にするとともに美しく伝統ある農山漁村を次世代に継承していく。農業者の所得向上を図るため農業者が自由に経営展開できる環境整備と農業者の努力では解決できない構造的な問題を解決する必要性から(農水省HP参考)。
JAは農家のために機能していましたか?
今日の日本農業の現状を見ればわかりますね。自主改革もスピード感もって進めるか。2015年10月TPP大筋合意の前から現在も改革は進行中。ブログでも追っている通り。
2017/3/29 農業 全農自主改革公表
生産資材価格の引下げ等の構造改革どうなりますか?
農家の所得向上に向け法案が先月に成立!
2017/5/15 農業競争力強化支援法の成立
TPPがなかったらここまで農業改革の議論はなかったことでしょう。
TPP発効で輸入品増で国内農産品の価格下落しませんか?
収入保険制度の創設について先日国会で審議入り。過去5年間の平均収入の9割を基準として収入が下回った場合に最大9割補填する仕組み。
2016/11/28 農業競争力強化プログラム
日本の農産品を世界へ
海外販路で日本農業を成長できませんか。安全・安心・高品質の農林水産物を日本ブランドで展開へ。政府も農林水産物の輸出力を強化するためJFOODO設置。官民一体でとりあえず2019年に輸出額1兆円に向け目標。
2017/4/3 農業 JFOODOに決定
まとめ
TPPで日本農業保護の議論が多いですが、ガットウルグアイラウンドから約70兆円の税金投入で成長できましたか。保護した分だけ農業成長できますか。ブログに記載のようにTPPでもなければ国内農業強化が第一!
独り言
2015年10月5日大筋合意。農産物の関税撤廃の多さに驚き、テレビで農業も完全競争時代に突入と発言したのが今でも鮮明に。農業強化の良いきっかけと捉え、攻めの農業で飛躍を!
参考 TPP農業交渉結果
農林水産品で2594品目のうち2135品目で関税撤廃、関税撤廃率は約82%。
うち農産物重要5項目では594品目のうち170品目で関税撤廃、関税撤廃率は約29%。
告知
『JAPAN CLASS Vol.12』今月発刊予定。
お米について、インタビュー記事が掲載されます!
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