連日猛暑の影響は、酪農家の生乳生産減とコスト増へ。
9月以降、牛乳不足にならなければいいのですが。
日本経済新聞(2018/8/15)より一部抜粋しておきます。
猛暑の影響
酪農家は乳用牛の暑さ対策として空調設備などを急いでいるが、生産減に歯止めはかかっていないようだ。電気代などのコスト増も経営の重荷となりつつある。
静岡県の酪農家
「今年の電気代が2倍以上」。乳用牛の暑さ対策として、牛舎に設ける扇風機や霧吹き装置の稼働数を昨年より約2割増やした。夜も温度が下がらないため、24時間稼働させている。
適した温度は?
セ氏5~20度とされる。各地の酪農家は施設に扇風機を設置するなどの対策をとっているが、それでも「生乳の生産量が伸び悩んでいるという声が出ている」。
Jミルク発表
2018年度の生乳生産量が726万6千トンと前年度比0.3%減るとの予測。生産者の高齢化などを受けて減少傾向が続いており、猛暑でさらなる減少を危ぶむ声が広がっている。
コスト増
電気代のほか、牛の栄養補給のためにビタミン剤を与えるためのコストもかさんでいる。ある酪農家は「野菜や肉は足りなくなれば値上がりするが、生乳価格は1年を通じて固定されており、厳しい経営状態」と嘆く。
学校給食にも影響
学校給食が再開される9月以降の牛乳不足を心配する声も。「生産が不足する可能性が高く、今は積極的に牛乳の販促ができない」との不安が広がっている。
まとめ
田舎で親が酪農を営んでいたので、自分も幼少の頃、夏休み手伝いをして大変さを体感、このような連日の猛暑は牛にも負担。田舎は朝晩の温度差があったので、日中だけ暑さ対策すればよかったのですが、上記の静岡県のように暑さが続いている今夏では24時間牛舎の対応で電気代のコスト増。
文明が発達しているとは言え、農業は天候状態に左右され打撃を受けやすく。
独り言
上記にあるように、消費者は安定した価格で牛乳を買えますし、スーパーによっては特売商品とされています。経営者の視点で考えるとコスト増加の影響を販売価格に反映させるように考える時では。
とにかく酪農家の所得を上げていただきたいが本音。そのうえで販売価格を決めてほしいものです。酪農家がさらに減少したら国産の牛乳不足騒動が起こる日も。
参考 酪農家戸数
農業全体に言えますが、酪農家戸数は高齢化や後継者不足等で減少。
平成8年から平成28年の20年間で
北海道11,400戸が6,490戸と43%減。都府県30,200戸が10,500戸と65%減。
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