2014/7/31(木)
先日、防虫ネットについて記載しましたが、今回は防鳥糸です。作物を食い荒らすカラスを撃退するには、見えにくい黒糸を畑に張るのが効果的であることが、山梨県の県総合農業技術センター(甲斐市)の研究で分かったようです。
従来はカラスの目につきやすい明るい色が有効と考えられていたが、むしろ見えない糸にぶつかる「恐怖感」が効くらしいです。カラスは野菜や果物を幅広く食べ、県内ではスイートコーンやブドウの被害が目立つ。畑をネットで覆ってしまえば防げるが、費用も手間も大変だ。もっと簡単な手立てはないかと、センターの本田剛・主任研究員らが研究に取り組んだ。目をつけたのは、畑の上に黒糸を張る方法。市販の防鳥糸は黄色やラメ入りなど派手な色が主流で、カラスは最初は警戒するが次第に慣れてしまう。だったら逆に、見えにくい糸で驚かせたらどうだろう。センターの敷地で実験した。縦20メートル、横10メートルの畑を二つ用意し、1・7メートルの高さに2・5メートル間隔でワイヤを張る。片方はぴかぴか光るステンレス、もう一方は黒ペンキを塗ったつや消しのワイヤ。横から入れないよう、畑の側面には網を張る。地面にえさをまき、カラスの飛来を待った。違いは歴然。ぴかぴかワイヤでは、カラスは地面に平均19秒とどまりえさを食べたが、つや消しでは1秒で去った。見えないワイヤにぶつかって驚くのか、ほとんどのカラスがえさには目もくれず、すぐに飛び立つ。設置から100日たっても効果が持続し、慣れはみられなかった。本田さんは「カラスは賢く、いやな体験を覚えていて近づかなくなるようだ」と話す。ハトは何回ぶつかっても気にならないのか、繰り返し訪れる。また、スズメなどの小鳥は糸の間を通り抜けてしまうので、網で防ぐ必要がある。カラス以外への利用も研究されている。
【出所】朝日新聞 DIGITAL より一部抜粋
今や、各地域で動物に農作物を食い荒らされる被害が多発していますがなかなか良い解決策が見当たらずいたちごっこのようです。里山の自然破壊が進み、かつてのように食料が得られないのかどうか。共存共栄は難しい問題でしょうか。
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