2015/3/6(金)
青色発光ダイオード(LED)の光をミカンに当てて抗菌力を高める試験で将来の実用化を目指している話題です。静岡県農林技術研究所の果樹研究センター(静岡市清水区)が取り組みを進めている研究とは。
センターは二〇一三年~一五年度の事業として、収穫したミカンを良い状態で貯蔵する技術を研究している。試験では、県内で生産の盛んな品種「青島温州」を使用。農家は主に十一~十二月にミカンを収穫し、年明けの一~三月に出荷する。出荷までの間はそれぞれの貯蔵庫で保管する。「収穫作業の際にミカンに傷がつき、貯蔵中にかびが生えることがある」と、主任研究員は話す。米国で二年ほど前、青色LEDの光がオレンジの抗菌力を高めたという研究事例があり、センターはこれを参考に、ミカンに光を当てて腐敗を抑える研究に乗り出した。現在、昨秋に収穫したミカン七百二十個を使って効果を検証しており、半分にはLEDの光を当て、残りの半分は光を当てずに貯蔵し、双方の品質を比べる。センターは昨年も試験をし、「光を当てたことでかびの発生を抑える傾向が表れ、腐敗するミカンの発生率は通常の三分の一ほどに減った」と振り返る。これから今年の結果と合わせて抗菌効果を確かめるほか、ミカンの糖度やクエン酸の含量、果皮の色合いも勘案してLEDの実用性を評価していく。 【出所】CHUNICHI Web (2015/3/5)より一部抜粋 |
強い光を当てすぎて商品価値の低下や装置導入のコスト高など課題もあるようですが、メーカーと協力し合い二〇年に実用化を目指しているようです。今や農業にIT技術やLEDの光を駆使し、野菜を栽培する工場等が広がっています。効率的な農業の普及で地域を活性化させるのも一案!