2017/9/4(月)
先週3日間、オーストラリアのシドニーでTPP11会合開催。
久々のTPP、合意内容の見直しが多いように感じましたが。
公認会計士 佐藤がわかりやすくまとめておきます。
TPP11シドニー会合
【出所】日本経済新聞
TPPの重要性
日欧EPA大枠合意はTPPが礎になったようにアメリカを除いてもTPPの重要性は不変。
【出所】内閣官房HPより抜粋
TPP11発効に向け、各国連携できるか
日本もそうですが米国含む12か国での大筋合意だっただけに、米国除く経済大国の日本がリーダーシップとれるか?
TPP11のポイント
①TPPは各国米国向けの交渉も含まれていただけに最小限の修正できるか
②TPP参加国を今後どこまで拡大できるか
③TPP発効に関係なく日本農業はどこまで成長できるか
TPP11発効いつ決まる?
目指すは、今年11月のAPEC(アジア太平洋経済協力会議)の首脳会議。今月下旬に日本でTPP11会合がなされるので各国の利害調整を終えられるかポイントに。
米国抜きのTPP参加各国の主張や思惑はそれぞれ、どこまで歩み寄れるか!
参考 農業を取り巻く環境
①農業産出額の減少(ピーク時は11.72兆円、昨年末公表直近8.80兆円)。
②従事者の高齢化(平均年齢67歳)及び就農人口減少(直近181.6万人)。
③耕作放棄地の増加(富山県の面積に匹敵)。
農業骨太試算で農業人口2050年には100万人程度、現在の半減で3割が85歳以上。
参考2 TPP農業交渉結果
農林水産品で2594品目のうち2135品目で関税撤廃、関税撤廃率は約82%。
うち農産物重要5項目では594品目のうち170品目で関税撤廃、関税撤廃率は約29%。
まとめ
日欧EPA大枠合意やTPP11に関わらず、国内農業強化が重要です。当事務所がセミナーを行っているように次世代農業経営者の育成が一層大事に!
独り言
RCEP(東アジア地域包括的経済連携)会合も始まります。日欧EPA大枠合意のようにRCEPもTPP修正項目に時間がかかっている分、交渉進展の可能性も。しかし当ブログに記載のよう自由化の水準などはTPPには及ばず。
先日、企業の内部留保が400兆円超えが話題に。経済の先行き不透明感から貯め込んでいるのでしょう。TPPは日本経済の成長戦略の柱とはいえ、時間がかかり過ぎでは。ここは企業の農業参入や設備投資など大いに期待したいところ!
関連記事
2017/7/10 日欧EPA交渉終えて
農業プロフェッショナル・サービスNo.1
テレビ出演・外部講師・執筆等実績←こちら