農業 TPPと酪農家の決断

2015/8/6(木)

TPP交渉大筋合意見送りは、ニュージーランド乳製品の大幅な市場開放とも言われています。国内に目を転じると、酪農家の減少またバター不足の社会問題からこれから輸入は回避できず。

テレビで発言したように輸入依存で海外に価格決定権を握られることに。国内で自給するのが大原則なのだが。農業全般に言えますが、所得が安定しない→魅力も浸透せず→後継者不足→税金で農業保護→成長戦略は?

本日は、酪農家でまとめておきます。

 

国産バターの単価は1キログラム1200円超。関税抜きの輸入品は520円と価格差は大きい。輸入が増えれば加工用生乳が飲用に回り、乳価下落につながりかねない。生き残りをかけた規模拡大競争が始まっている。5日、480頭の乳牛を同時に飼育できる新しい施設が札幌近郊の江別市内に竣工。家業から事業へ。集まった40~50代の5人の牧場主の共通認識だ。江別周辺では酪農家の離農が相次ぎ、牧場が次々と産廃置き場に姿を変えている。「酪農の先行きは不透明だ。家業で続けるのは難しい。残るにはスケールメリットを享受できる規模拡大しかない」。総事業費15億円。家業を脱するハードルは高い。

【出所】日本経済新聞 電子版(2015/8/5)より一部抜粋

 

以前からブログに記載しましたが、国内農業の立直しの議論なくTPP交渉が優先。農協改革も同じく、主軸の所得向上はどこへ。また稲作農家のおコメ価格下落問題、解消は。

上記は酪農でしたが、生き残り策として経営統合という選択肢も多額の設備投資。投資回収には何年もかかります。酪農だけでなく生産者はいかにブランド化して次世代に引継ぎできるか。

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