農業 TPP11イレブン始動

2017/5/8(月)

 

先週はTPP(環太平洋経済連携協定)参加11か国、カナダ・トロントで首席交渉官会合開催。簡単にまとめておきます。

米国抜きのTPP

早期発効の話あるも、ベトナムやマレーシアはTPPで米国に繊維製品の輸出増を期待して国有企業の規律など応じただけに米国抜きのTPPには慎重。また中国を参加させて再交渉などの話あるも調整は難航と各国の思い入れは異なり前途多難。

関税の見直し

TPPは参加12か国で交渉してきたものの、米国抜きでの関税見直しの議論は時間を要するため非現実的では。

ベトナム・ハノイでの閣僚会合

今月下旬に開催予定。米国抜きのTPPはどの程度の意味をなすのか。

 

 

【出所】内閣官房HPより抜粋

 

まとめ

米国抜きTPPは日本が主導、自由貿易を推進して行けるかがポイント。多くの時間を費やし合意までこぎ着けたTPPだけに簡単に消滅は回避したいところ、どのように各国が歩み寄れるか。

参考1 TPP発効要件

TPP協定第30章によれば①署名国(12カ国)が手続き完了すれば効力発生。②署名国で手続き完了しない場合、国内総生産(GDP)85%以上占める6カ国で手続き完了すれば効力発生(GDP米国約60%、日本約18%)。米国TPP離脱で現状では発効出来ず。発効要件の修正も検討へ。

 

関税撤廃率は、日本は農業保護もあり95%に留まっていますが他の参加国はほぼ100%。TPP協定はモノの関税だけでなく、国有企業の規律や知的財産など幅広い分野に及びます。RCEPが話題ですがTPPを超える内容にはならないとも言われています。

参考2 農業を取り巻く環境

農業産出額の減少(ピーク時は11.72兆円、昨年末公表直近8.80兆円)。

従事者の高齢化(平均年齢67歳)及び就農人口減少(直近192.2万人)。

耕作放棄地の増加(富山県の面積に匹敵)。

 

独り言

TPPと関係なく、国内農業強化を的確に進められるかポイント。今国会での農業競争力強化支援法案も大詰め。早急な対策を!

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