農業 収入保険に係る税務・会計の取扱い

投稿日2018/4/13(金) 更新日2020/1/21(火)

 

テレビ出演時や講演で収入保険制度について話す機会が多くなってきました。

今、話題になっていますので税理士 佐藤がわかりやすくまとめておきます。

投稿日から当ブログのアクセスの多さには驚きます。

青色申告が条件

収入保険制度の対象者は、青色申告を行っている農業者です。青色申告をしようとする方は、その年の3月15日までに「青色申告承認申請書」を納税地の所轄税務署に提出する必要があります(その年の1月16日以後に新たに開業した方は、開業の日から2カ月以内に提出)。

背景

TPP等(TPP11含む及び日欧EPA)の関税撤廃による農産物輸入増が国内農産物の価格低下を招き、農家の収入が大幅に減少の可能性があります。対策の一環として農産物の価格低下などによる農家の収入減少を補填する「収入保険制度」が設けられました。

 

価格低下だけでなく自然災害など農業者の経営努力では避けられない収入減少も補償の対象になっています。

2019年スタート!

例えば、保険料の掛金率は1%程度で、農家ごとの平均収入の8割以上の収入が確保(これまでの農業共済は、品目が限定され、価格低下による収入減は対象外)。損害が発生しなかった場合、翌年の保険料が下がります。

 

米、野菜、果樹、花、たばこ、茶、しいたけ、はちみつなど、農産物ならどんな品目でも対象(マルキン等の対象である肉用牛、肉用子牛、肉豚及び鶏卵は対象外)。

 

収入保険に加入するために必要な青色申告は簡易帳簿でも可能(現金主義による所得計算の特例は対象外)。1年の実績があれば加入できます。もちろん新規就農者でも加入することができます。

税務上の取扱い

農水省公表資料を基にわかりやすくまとめておきます。

収入保険の保険料及び事務費について

保険期間の必要経費(個人)又は損金の額(法人)に算入。個人の場合、青色申告決算書の損益計算書の経費欄の「農業共済掛金」として計上。

 

保険期間開始前に保険料及び事務費を支払った場合は、継続適用を要件に、支払った日の属する年分又は事業年度の必要経費又は損金の額として取り扱うことができます。

収入保険の事務費 消費税

事務費は、付加保険料であり、消費税では非課税扱い。

収入保険の保険金について

保険期間の年(事業年度分)の総収入金額(個人)又は益金の額(法人)に算入。「収入保険補てん収入」として保険期間の雑収入に計上。

さらに詳しく!

農業者が計算する保険金の見積額は、損益計算書の収入金額欄に雑収入(個人)又は特別利益(法人)に計上。貸借対照表の資産の部には未収金を計上。

農業者が計算した見積額≠実際に支払われた保険金

その差額が少額であるときは、保険期間の年(事業年度分)の所得金額を是正することに代えて、保険期間の翌年(翌事業年度分)の所得金額の計算上、当該差額を減算又は加算して調整することができる。

農業者が計算した見積額>実際に支払われた保険金

差額は、損益計算書の経費欄に「前年分の収入保険の保険金等の差額」として計上。

農業者が計算した見積額<実際に支払われた保険金

差額は、収入金額欄の雑収入に「前年分の収入保険の保険金等の差額」として計上。

収入保険の積立金について

預け金として取り扱われ、課税関係は生じない(個人・法人)。貸借対照表の資産の部には経営保険積立金を計上。

 

独り言

当事務所にも収入保険に関するお問い合わせがあります。今後さらに増えるでしょう。講演でもよく話しますが、年間を通して安定した収入の確保は重要。利用できる制度は、上手く活用し農業経営の発展を!

事務所ご紹介!

通常業務に加え、収入保険制度セミナー他、次世代農業経営者セミナー、TPP等(TPP11含む日欧EPA)、知的財産、農業問題など幅広く対応しています。

 

【テレビ朝日『羽鳥慎一モーニングショー』にてコメント中の一コマ】

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テレビ出演・外部講師・執筆等実績

テーマ

農業経営、6次産業化、その他、詳細は応相談。

これまでのセミナー事例(テレビ出演、執筆等含む)

・儲かる農業のしくみ

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・農業確定申告注意点について

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・TPPと日本農業

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・都市農業の展望(税制改正含む)

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・消費税の軽減税率制度

・農業新規参入のポイント

・財務諸表の見方(資金管理、税務申告)

・TPP等(TPP11含む及び日欧EPA)対策

・農家の確定申告のポイント

収入保険制度と青色申告普及指導

対象者

農業経営者、農業法人社員、農業関連各種教育機関(大学・高校等)、各都道府県の農業青年部・女性部、農業に力を入れる各自治体、団体等。農業参入ご検討中の企業、次世代農業経営者育成に力を入れています!

報酬

応相談(交通費・宿泊費は実費)。

セミナー時間

1~2時間程度、1日等、ご希望に応じ相談可。

お問い合わせ

詳しくはホームページよりお問い合わせ願います(全国対応)。

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公認会計士・税理士 佐藤宏章

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