2017/3/31(金)
明日から4月。農業大学校など新生活スタート!
最近は、ITやIoTやドローンなどハイテク農業の効率性に注目が。
日本農業は、次世代に引継ぎがなされてきています。
新年度にあたり、久しぶりに本の紹介しておきます。
新たに農業に従事する方や農業経営者には読んでもらいたい一冊です!
小川三夫 不揃いの木を組む 文春文庫
著者紹介
法隆寺最後の宮大工、故西岡常一の内弟子を勤めた後「鵤工舎」を設立、数々の有名寺社建築を手がけ、後進を育てた、宮大工の親方。
芸事の世界は鈍が勝ち
俺らの世界は器用よりも、やる気のある人がいいんだ。不器用でもいい、十年、二十年ということは少しばかりの器用さなんていうのはすぐに影を潜める。器用な人というのはやはり簡単にしかものを見ない。見られないんだ。すぐわかった気になるからな。それは自分のために損や。(P143~)
西岡棟梁もいっていた、「芸事の世界は鈍が勝ち」というんだって。器用でなくても、鈍くても一生懸命なやつが最終的には勝つというんだな。
器用なやつは三十センチの三角定規で十メートル先の直角を見るんだよ。しかし、鈍なやつは三十センチの定規ではわからないから実物の十メートルの三角定規をつくるんだ。愚かなようだが、そのほうが間違いがないんだよ。でも、世間や学校では三十センチの定規で十メートル先の直角を見るような人を器用で、いいこととしているわけだ。簡単にわかるから、そして早いからだ。
花はゆっくり咲くがいい
そんなに早く花を咲かせる必要はないよ。花はそのうちに必ず咲くんだから、ゆっくりと待ってやればいいと思うんだ。しかし、利益優先というのは、人を育てるよりは効率がよくなるほうがいいわけだ。しかし、急げば、ろくなことがない。ゆっくりしみこませたら、ずっとあとまで忘れずに身につくもんだ。頭でなく体が覚えるのが一番で、体や手は嘘がないわ。(P245)
まとめ
皆さんいかがですか?当事務所には経営者からの相談はもちろん農業に従事する方からの相談も多いです。ここでは、棟梁の話ですが農業にも当てはまりませんか?
大規模・効率的に農業経営している方、どのくらい成功している方がいるのでしょう?
企業参入の相談もありますが、効率性だけを優先していませんか?農業法人の相談もありますが、次世代の担い手が辞めずに残っていますか?
何を言いたいかというと、農作業の現場に重きを置いてほしい。我が家の父親も牛舎や田んぼなど常に現場で仕事。机で仕事しているのを見たことがありませんでした。
独り言
この本は、2012年3月10日発売時に読み感銘を受けた一冊。まだ監査法人勤務時代、その後独立。いろいろな本と出会い背中を押されることも。
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