日欧EPA大枠合意への道

2017/6/19(月)

 

今週、首席交渉官会合を開催予定。早期大枠合意に向けて議論が本格化。

公認会計士 佐藤がわかりやすくまとめておきます。

日本とEUの経済連携協定の大枠合意はいつ?

2017年7月7日にドイツ・ハンブルクで開催されるG20首脳会議までに結論か。

メリットありますか?

TPPテレビ出演時コメント同様、関税撤廃等で消費者が商品を安く購入出来る恩恵と選択肢が広がります。

 

国内は人手不足で人件費増などありますが商品価格に関税削減分をどこまで反映できるか。TPP同様に為替変動はもちろん各国の物価変動も影響します。

 

TPPでは農産物重要5項目が焦点。出演した番組では、お得感が大きい関税の高い牛肉38.5%が16年目9%は何処でも取り上げ話題に。EUでは牛肉だけでなく豚肉、チーズ、ワイン、スパゲティなどの関税の取り扱いが焦点に。

 

【出所】日本経済新聞

 

関税については下記の関連記事を参照に。

関連記事

2016/12/16  農業 日EU・EPA加速へ

 

農畜産品の関税削減内容がTPPを超える内容となるのかが今後のポイントに。

【出所】経済産業省HPより抜粋

 

自由貿易VS保護主義

米国TPP離脱で保護主義への懸念。先月G7で日EU・EPA早期合意に向け議論。

 

来月G20首脳会議まで大枠合意への機運が高まってきました。

 

自由市場の維持、ルールに基づく国際貿易体制の強化、世界貿易の拡大どこまで進むのか。またRCEP(東アジア地域包括的経済連携)も注目されるでしょう!

 

日本とEUの主張や思惑はそれぞれ、見通し明るい道筋がつけられるかが勝負!今回の交渉を逃すと合意の可能性は遠のくとも。

 

 

日EU・EPAはTPP同様農業に与える影響大、当ブログでも農業の視点で追求。

日本農業の現状はどうなっていますか?

EUに関係なく農業を取り巻く環境は変化しています。

農業人口は年々減少、平均年齢上昇中で先行き不透明。

 

農業産出額の減少(ピーク時は11.72兆円、昨年末公表直近8.80兆円)。

従事者の高齢化(平均年齢67歳)及び就農人口減少(直近192.2万人)。

耕作放棄地の増加(富山県の面積に匹敵)。

国内農業強化はどこまで進んでいますか?

農業資材・流通の事業再編で農家の所得向上に向けた法案が先月成立!

また国内農家が使う肥料7割、農薬6割、農機5割を取扱うJA全農改革も本格的に。

 

2017/5/15   農業競争力強化支援法の成立

2017/3/29   農業 全農自主改革公表

EU輸入品増で国内農産品の価格下落しませんか?

収入保険制度の創設を盛り込んだ改正農業災害補償法が先日国会で成立。過去5年間の平均収入の9割を基準として収入が下回った場合に最大9割補填する仕組み。

 

2016/11/28  農業競争力強化プログラム

日本農産品は世界で戦えませんか?

海外販路で日本農業を成長へ。安全・安心・高品質の農林水産物を日本ブランドで展開へ。政府も農林水産物の輸出力を強化するため今年4月にJFOODO設置。

 

官民一体でとりあえず2019年に輸出額1兆円を目標に。

 

2017/4/3     農業 JFOODOに決定

まとめ

高関税で日本農業保護で成長できただろうか。ガットウルグアイラウンド時に真剣に日本農業の成長を考えていたならば打撃は最小限にできたはず。ブログに記載してきたように国内農業強化が急務。

 

独り言

TPP大筋合意時は、農産物の関税撤廃の多さに驚愕。テレビで農業も完全競争時代に突入との発言が今でも鮮明に。果たしてEUとの交渉はどうなるのか。

参考 TPP農業交渉結果

農林水産品で2594品目のうち2135品目で関税撤廃、関税撤廃率は約82%。

うち農産物重要5項目では594品目のうち170品目で関税撤廃、関税撤廃率は約29%。

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