2021/1/25(月)
昨年からのコロナ禍で持続化給付金について話す機会が多くなってきました。確定申告を控えた今、話題になっていますので税理士 佐藤がわかりやすくまとめておきます。農家だけでなくマスコミからの多数問い合せ、関心の高さには驚きます。国税庁の資料を参考にまとめておきます。
持続化給付金の収入計上時期の取扱い
持続化給付金の支給が決定された日に、収入すべき権利が確定すると考えられます。支給決定がされた日の属する年分の収入金額となります。
根拠 所得税法第36条
所得税の計算上、ある収入の収入計上時期については、その収入すべき権利が確定した日の属する年分となります。
注意点
特に12月、持続化給付金の申請をされている農家の方は、今期なのか来期の収入金額になるのか確定申告の際にはご注意願います。
持続化給付金 確定申告記入欄
白色申告農家の方は収支内訳書の収入金額(雑収入の欄)に、青色申告の方は決算書の収入金額(雑収入の欄)に計上します。
持続化給付金 消費税
消費税の申告をされている農家の方は、不課税(課税売上に該当しない)になりますので注意してください。
農林漁業者への経営継続補助金
持続化給付金の収入計上時期は支給決定時でした。経営継続補助金の収入計上時期は支給決定時又は経費発生時になりますのでご注意願います。
経費発生時とは?
①経費発生時は、経営継続補助金の支給対象となる経費を支出した時に収入計上します。②経営継続補助金による補填を前提として所定の手続を済ませている場合には、その収入計上時期はその支出が発生した日の属する年分となります。特に第2回締切分の農家の方は収入計上すべき時期が今期の確定申告なのか翌期なのか必ず確認してください。
家賃支援給付金・雇用調整助成金
農地の家賃支援給付金や6次産業化等で従業員に雇用調整助成金を利用の方、収入計上時期は経営継続補助金と同様に支給決定時又は経費発生時になります。
GoToイート事業における給付金
収入計上時期は、ポイント・食事券使用時になりますので農家レストラン経営など給付された方は注意。
確定申告の注意点
農業所得の金額計算においては、「総収入金額」から「必要経費」を差し引くこととされています。上記の申請手続に際して発生した費用は、この必要経費に該当しますので給付金等の計上漏れだけでなく税理士に依頼した報酬料金の経費計上漏れにも注意してください。
肉用牛肥育経営安定特別対策事業による補てん金
コロナ給付ではありませんが、課税対象になりますので確定申告の際に計上漏れに注意。
まとめ
新型コロナウイルス感染症の影響に伴い上記以外に国や地方公共団体から様々な助成金等の支給を受けた農業経営者が多いかと思います。この助成金等は令和何年分の収入金額として申告する必要があるのか経費も含めて当ブログをご参考に今年及び来年の確定申告に備えてください。
独り言
昨年からのコロナ禍騒動は誰しもが様々な影響を受けています。また、未曾有の事態に多くの混乱も招いています。来たる確定申告もしかり、早くも多数のお問い合わせが寄せられており今後超多忙が予想されます。例年のように健康第一で乗り越える所存です(笑)
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