あきたこまちとJA秋田おばこ

2018/3/5(月)

 

おコメを巡る問題が、浮上。

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日本経済新聞(2018/2/21)より一部抜粋しておきます。

あきたこまち再値上げ難航

全国で定番のコメ銘柄「あきたこまち」の再値上げを巡り、JAと卸との交渉が難航。

再値上げ、なぜ?

日本一のコメ取扱高を誇るJA秋田おばこで1月末に巨額損失が発覚、穴埋めの一環として同JAはコメの販売価格引き上げを要請。契約分も含め値上げを求めるのは異例だ。

既契約分も対象に卸反発

現在取引している2017年産米は18年産米に切り替わる今年秋まで年間契約を結んでいるケースも多い。「既に結んだ契約内容を変えるのは筋が通らない」との反応がある。

あきたこまち不足感

天候不順で不足感が強まっているため「卸の足元を見た交渉」との見方もある。

 

【出所】日本経済新聞

あきたこまち適正価格は?

「手ごろ価格」で普及した銘柄のため、高値では消費が鈍るとの懸念がある。実際、前回ピークだった12年産は1万7千円前後に急上昇。買いが鈍って価格が下落し、14年産で1万1千円台にまで下がった。

JA秋田おばこ

年間200億円近いコメの扱い高があり、国内首位。

56億円の累積損失

独自の奨励金を払って農家からコメを集めてきたが、56億円の累積損失が明らかに。

農林水産省

不適切な会計処理やコンプライアンス違反が数多く、農林水産省は秋田県やJAグループに詳しく調査するよう要請している。

JA全農

これまでの直接取引をやめ、2月からJA全農を通す販売方法に変えた。新たに全農の手数料が発生しているが「不祥事の全貌が分からないまま直接取引するよりは安心」(大手卸)と受け入れられた。

まとめ

JA秋田おばこの巨額損失による影響は、消費者が負担!?上記にあるように販売価格高で消費が鈍ると農家の販売にも影響は必至。

 

独り言

今時、日本一の座にアグリではなくアグラなんてとんでもない話。一連の流れを見ても呆れてものが言えません!?

 

不祥事の全貌が今後あきらかになりますが、損失穴埋めによる販売価格高で農家の所得は増えるわけではなく、あきたこまちの消費減にならないことを願うばかり。

 

先日、スーパーでのおコメ売り場であきたこまちに限らず、全般に価格が高いとの消費者の声が聞こえました。そんな中、さらに値上げとなっては消費者にシワ寄せ感がぬぐえません。

追記 内部留保と自己資本比率

内部留保の取り崩しで損失穴埋めと考えているようです。内部留保は会計上の概念。農協が組合員(農業者)のあきたこまち等の販売で長年積み上げた利益の累積額です。本来は農業者のため設備投資等に活用されます。

参考

内部留保の取り崩しで当然に自己資本比率にも影響します。

自己資本比率は総資本に対する自己資本の割合により経営の健全性を示す指標。

計算式

自己資本比率(%)=(自己資本÷総資本)×100

比率が高いほど安定性のある経営と判断。自己資本8%割れ確実で経営改善は必須。

マスコミ問合せ多いのでまとめておきます

3月20日までに原因究明と損失処理案を報告予定とのこと。

 

会計的には自己資本比率低下による資本増強として組合員への出資願いあるのか過去のコメ販売価格によっては清算として組合員に返還願いするのかコメ卸12億円超の未収金は確実に回収できるのか。

 

内部統制の欠陥で一番のポイントは不正会計処理について役職員はどこまで把握していたのか?不透明な取引実態どこまで解明できるか?

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