天候不順などで国産野菜品薄の事態に輸入品でカバー。
日本経済新聞(2019/1/12)より一部抜粋しておきます。
輸入野菜増
野菜の輸入量が大幅に増えている。生鮮野菜は2018年累計で100万㌧に迫り、13年ぶりの水準となるペースだ。天候不順で国産品が一時的に品薄となり、加工業者が中国産などの調達を増やした。冷凍品などを含めると国内需要の2割近くを占める輸入野菜。
【出所】日本経済新聞
天候が原因というも
レタスの1~11月の輸入量は77%増、キャベツは2.7倍。北海道産の出荷が夏場に滞ったニンジンは28%増えた。国内需要に占める輸入シェアは生鮮レタスやキャベツで数%だが、ニンジンは1割台、タマネギは約2割とみられる。
【出所】日本経済新聞
輸入品の品質向上
02年は中国産ホウレンソウの残留農薬問題が表面化するなど安全性が懸念されたが、現在は「輸入品も国産並みの品質に上がってきた」。
まとめ
冷凍野菜も輸入量が増えているとのこと。店側は安定調達したいが天候不順で国産品だけで対応できないとのことでした。今後はTPP11発効されていますので関税撤廃等の影響で農業を取り巻く環境は厳しく。今年10月には消費増税10%。飲食料品の軽減税率8%あるも外食は10%。天候だけでなく国産品の販売単価にも影響が。
独り言
思い起こせば昨年の今頃は、鍋物の主役野菜高値がニュースになっていたような。肉よりも野菜が高いと冗談のような事態も(笑)国産物が安定供給できないということは輸入に頼るしかない、頭を抱える深刻問題。
参考 日本農業を取り巻く環境
①農業産出額の減少(ピーク時は11.72兆円、直近9.3兆円)。
②従事者の高齢化(平均年齢67歳)及び就農人口減少(直近175.3万人)。
③耕作放棄地の増加(富山県の面積に匹敵)。
農業骨太試算で農業人口2050年には100万人程度、現在の半減で3割が85歳以上。
TPP農業交渉結果
農林水産品で2594品目のうち2135品目で関税撤廃、関税撤廃率は約82%。
うち農産物重要5項目では594品目のうち170品目で関税撤廃、関税撤廃率は約29%。
TPP(環太平洋経済連携協定)とは?
TPPはモノの関税だけでなく、サービス、投資の自由化を進め、知的財産、電子商取引、国有企業の規律、環境等幅広い分野で21世紀型のルールを構築する経済連携協定。
TPP交渉の流れ
全てはトランプ米TPP離脱で修正をよぎなく、日本主導TPP11に。
2015年10月 | 日米など12か国TPP大筋合意 |
2016年2月 | 12か国TPP署名 |
2017年1月 | トランプ米TPP離脱表明 |
2017年11月 | 日本主導11か国TPP11大筋合意 |
2018年3月8日 | TPP11チリで署名 |
2018年4月24日 | メキシコTPP11議会承認 |
2018年6月13日 | 日本TPP11国会承認 |
2018年6月29日 | 日本TPP11関連法国会承認 |
2018年12月30日 | TPP11発効 |
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