農業 アイスファーマー

2014/7/15(火)

本日は、ひんやりとした「天然氷」の話題で清涼感をお届けします。冬の寒さで造られた氷が夏に大活躍、昔ながらの製法による天然氷の魅力が見直されているようです。

昭和初期には全国で100軒近くが天然氷を生産していた。しかし、現在はわずか5軒。そのうち日光に3軒が残る。自然の寒さでゆっくりと凍らせた氷を氷室(ひむろ)で貯蔵する。「『氷雪採取業』と言うんです」と、「四代目氷屋徳次郎」の山本雄一郎さん(63)が教えてくれた。硬く、水晶のように透き通った氷はパック詰めにして販売される。かき氷にして提供する飲食店も少しずつ増え、ファンを広げている。最も大事なのは、凍らせ始めるタイミングの見極めだという。天気予報任せではなく、山々の稜線(りょうせん)の雲の流れなどを見て、寒波の到来を予想する。絶好の寒波が来そうになったら導水管の入り口をふさいで水面の波を止める。温暖化の影響で増えた冬の雨は氷を傷める大敵だ。自然と折り合いを付け、丹精込めて氷を育てる。天然の冷蔵庫で、日光杉のおがくずに覆われた氷が出荷を待つ。おがくずは氷の表面の水を吸い上げて発散し、溶ける速度を緩める。この貯蔵方法も100年間、変わらないとか。若い人にも氷造りに興味を持ってもらいたいー。冷たいかき氷に、熱い思いが込められている。「四代目氷屋徳次郎」のかき氷は栃木県特産のイチゴ「とちおとめ」を使ったシロップのほか、次世代の甘味料として注目される「希少糖」を使ったシロップも。
【出所】産経新聞より一部抜粋

このかき氷を目当てに、夏場は全国から人が集まり、3時間待ちのことも。丹精を込めて育て上げる心意気は農業と全く一緒でこだわりの伝統の味は格別なのでしょう。シロップに特産品を活用しているところも人気の秘訣では。古き良き伝統はいつまでも継承されることを望みます!