投稿日2018/11/1(木)
TPP11の発効が2018年12月30日午前零時と決まったようですね。
当ブログにいままでまとめてきたTPP関連アクセス集中!
公認会計士 佐藤がわかりやすくまとめておきます。
米国を除くTPP11発効へ
TPP11参加6ヵ国手続き完了。TPP11では6か国以上の手続き完了から60日後に発効。
【出所】内閣官房HPより抜粋
関税撤廃・削減で消費者恩恵へ
【出所】朝日新聞
参加希望国続々
タイ、韓国、台湾、インドネシア、コロンビア、EU離脱する英国などTPP参加に関心。
今後のポイント
①TPP離脱の米国は、2019年1月中旬の貿易交渉で日本農業の市場開放をどこまで求めるか。
米中貿易摩擦。中国はトランプ米政権に対し農産品に高関税をかける報復措置。今後、農産物輸入を増やすように日本との2国間交渉に本腰をいれてくるでしょう。中国問題及びTPPの恩恵を受けられないとして米国農業団体の声をどこまで反映させるのか。
②TPP11発効に関係なく日本農業はどこまで成長できるか。
TPP11発効の有無に関わらず、国内農業強化が大事。農家は高齢化による離農者が増加。当事務所が次世代農業経営者に力を注ぐ意味がわかるでしょう。来年、日欧EPA発効も考えると皆さんが思っている以上に環境は厳しくなるばかり。
まとめ
トランプ保護主義で自由貿易の重要性はあるも日本農業だけを切り取ると環境は厳しく。農業経営者は当然ですが農業ビジネスのセミナー依頼も多々。さらなる農業強化の必要性を実感。
関税の高い牛肉は38.5%が16年目9%になるので、以前TV出演した際、お得感大でどの番組でも取り上げていたのが印象的。
2019年10月は消費税率10%。軽減税率8%あるもTPP11発効されると関税撤廃による消費者恩恵VS消費増税が話題になりそうですね。
独り言
2015年10月5日大筋合意では、農産物の関税撤廃(撤廃率が約82%)の多さに驚愕。TV出演時、農業も完全競争時代に突入と発言したのが今でも鮮明に。TPP11発効で今以上に海外から農産物が多く入ってきます。あれから月日が流れどうなることかと見守ってきましたがようやく目途が。
日本農業を取り巻く環境
①農業産出額の減少(ピーク時は11.72兆円、昨年末公表直近9.20兆円)。
②従事者の高齢化(平均年齢67歳)及び就農人口減少(直近181.6万人)。
③耕作放棄地の増加(富山県の面積に匹敵)。
農業骨太試算で農業人口2050年には100万人程度、現在の半減で3割が85歳以上。
参考 TPP農業交渉結果
農林水産品で2594品目のうち2135品目で関税撤廃、関税撤廃率は約82%。
うち農産物重要5項目では594品目のうち170品目で関税撤廃、関税撤廃率は約29%。
TPP(環太平洋経済連携協定)とは?
TPPはモノの関税だけでなく、サービス、投資の自由化を進め、知的財産、電子商取引、国有企業の規律、環境等幅広い分野で21世紀型のルールを構築する経済連携協定。
TPP交渉の流れ
全てはトランプ米TPP離脱で修正をよぎなく、日本主導TPP11に。
2015年10月 | 日米など12か国TPP大筋合意 |
2016年2月 | 12か国TPP署名 |
2017年1月 | トランプ米TPP離脱表明 |
2017年11月 | 日本主導11か国TPP11大筋合意 |
2018年3月8日 | TPP11チリで署名 |
2018年4月24日 | メキシコTPP11議会承認 |
2018年6月13日 | 日本TPP11国会承認 |
2018年6月29日 | 日本TPP11関連法国会承認 |
2018年12月30日 | TPP11発効へ |
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