2017/9/26(火)
収穫の秋、新米の季節を迎え各地で話題になっています。
そんな中、本日は輸入米の話題。
日本経済新聞(2017/9/22)より一部抜粋しておきます。
安値で外国米を流通させない
輸入米を扱う商社や卸会社に対し、政府が規制強化を通達した。国内農家を保護するため「安値で外国米を流通させない」という理念が背景にある。
【出所】日本経済新聞
ただ国産の業務用米は品薄が鮮明になっており、外食は調達に苦戦している。規制強化は輸入米の価格上昇につながり、結果的にコメ離れが加速する可能性がある。
売買同時契約(SBS)
主に外食や中食業者が使う輸入米の取引に適用されているのが売買同時契約(SBS)。売り手の輸入業者と買い手がペアを組んで入札し、国に払うマークアップ(売り買いの差額)の大きい順に落札する仕組み。
【出所】日本経済新聞
例えば売り手のA社がコメを1キロ100円で輸入し、140円で国に売るとする。国が190円で買い手のB社に販売した場合、190円が流通価格の目安となる。ただA社がB社から191円で買い戻すと、国に売った利益40円があるためA社の実質的なコストは151円となり、国が目安とする190円を下回る価格で販売が可能となる。
安値販売の回避が買い戻し禁止の意図だ。
まとめ
なぜ今頃、こんな議論がされているのか?輸入米は本当に安価だということです。
外食企業はコスト意識が高く、輸入米利用も規制でおコメの消費減少が心配(各地でブランド米人気が話題になっていますが)。今や共働き世帯が多く、ご飯を炊くより中食・外食利用が増加傾向。ブランド米も大事ですが業務用(低価格)のおコメの普及も重要。何でも偏らずバランスよく調達を考えないとコメ離れは加速するばかりでは。
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独り言
農業競争力強化支援法が施行され、農業経営者は生産コストを1円でも多く引下げ、1円でも安く消費者に提供できるよう経営努力がどこまで進んで報われるのか!国内農家を保護というものの、なぜか温度差が。高齢化が思う以上に進み、田んぼを貸したり手放す農家が増えている現状を目の当たりにしたり話を聞くと複雑な心境に。
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