2017/5/10(水)
フランス大統領選はマクロン氏の勝利でEU離脱は避けられ落着。我が国とのEPA交渉にも進展が見られるか。農業の視点でまとめておきます。
自由貿易推進
英国のメイ首相はEU離脱。米国TPP離脱といい保護主義拡大。自由貿易の今後辿る道は不透明感がありましたが自由貿易推進のマクロン氏勝利で株価上昇も話題に。
日EU・EPA交渉
EU側がTPP以上の農産物の市場開放を要求で難航も前進するのか?
TPPの合意内容を参考にまとめておきます。フランスと言ったらチーズとワイン。
チーズ
ブルーチーズの関税29.8%は11年目までに50%削減。主に原材料として使われるチェダー、ゴーダ等の熟成チーズやクリームチーズ等の関税29.8%は段階的に16年目に撤廃。
TPPでは、日本人の嗜好に合うモッツァレラ、カマンベール等の関税29.8%、プロセスチーズの関税40%は維持ですが、EUとの交渉ではここがポイント。もし、関税撤廃や削減されると国産チーズに対する急激な需要減少になる恐れが。
ワイン
ボトルワイン関税15%又は125円/Lのうち低い方が適用。8年目に関税撤廃。アルコール飲料はフランスが第1位の輸入相手国。フランスワインと日本ワインが競合になる懸念が。
地理的表示(GI)
知的財産としての地理的表示(GI)日本はスタートしたばかり。認知度今一つですが、今回の交渉で先行導入しているEUにより脚光を浴びてゆくのでは。「シャンパン」など日本で一般名称化した地理的表示(GI)も争点に。
JFOODO設置(日本の農林水産物の輸出拡大に向けて)
フランスSOPEXAの日本版JFOODOも先月設置。フランスではワインのみで約1兆円も輸出されていると言われています。日本政府は農産物輸出を2019年に1兆円目標。日本農業成長に輸出強化は必須。知的財産やブランド化の対策も重要。和食ブームを追い風に。
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独り言
フランスワインの「テロワール」と聞いたことがあるのでは?生産者は、その土地ならではの土壌や気候など全ての環境を活かしてブドウを使うように、日本も地域の資源を有効活用した農業で成長へ。
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