白いちご品種登録と知的財産(育成者権)

2018/3/14(水)

 

本日、ホワイトデーということで、白をテーマに!

農林水産省に1月品種登録出願で話題に。

 

カーリング女子が食した韓国いちごについての追記あり!

 

栃木県と農水省HPを基に公認会計士 佐藤がわかりやすくまとめておきます。

出願品種名

栃木 iw 1号

開発場所

栃木県農業試験場いちご研究所

品種の特徴

果実が白く、外観品質が優れています。

酸味が少ないため甘さが際立ち、食感は他の品種に比べてまろやかです。

果実が大きく、「とちおとめ」よりも収量性に優れています。

2020年に一般販売予定

栽培特性の把握、苗の増殖等を行うため、販売は2020年以降になるとのこと。

栃木iw1号の果実品質

品種名 糖度(゜Brix) 酸度(%) 糖酸比
栃木iw1号 9.5 0.49 19.3
とちおとめ 10.4 0.60 17.1

栃木iw1号の収量(とちおとめを100とした場合)

品種名 販売可能な果実収量(g/株)
栃木iw1号 836(128)
とちおとめ 653(100)

まとめ

栃木県は、いちご生産量日本一。一つの品種登録の話題性で紅白のいちごセットとして販路先が広がりますね。

 

独り言

以前テレビの打ち合わせで知的財産の話をしましたが、長い年月をかけて開発された品種。海外で種苗が無断で使用増殖されないように厳重管理が重要。いずれにせよ甘く見てはいけないということ(笑)白の次は何色のいちご!?

参考 品種登録ネットでOK!

農林水産省は、2018年3月26日(月)から種苗法に基づく植物新品種の品種登録の電子出願及び電子納付がスタートします!

品種登録の意義

植物新品種の品種登録制度は新品種を国に登録し、新品種の育成者の権利を知的財産として保護するものです。品種登録されると育成者権が発生し、その登録品種等を利用する権利を専有することができます。

日本の品種登録件数

毎年世界第5位の約1000件程度が登録されています。

電子出願・電子納付の導入メリット

入力内容のチェック機能や、ATM、ネットバンキングによる手数料の納入が可能になるなど、出願者の負担が軽減され利便性の向上が期待できます。

まとめ

以前、農業ビジネスされている方にお話しましたが、今の農業は何を生産するかで農業所得が決まることが多いと。つまり品種登録が重要ということです。登録者は海外も意識して大事に権利を生かして農業発展に結び付けてほしいです!

 

独り言

当事務所が以前、知的財産セミナーを行ったことを思い出しました。また確定申告がネットで送信(e-Tax)のように品種登録もネットで簡単に出来る時代到来(笑)スマートな出願、審査など時短で農業発展へ!

追記 カーリング女子

銅メダル獲得した日本選手がもぐもぐタイムで「韓国のいちごはおいしい」との発言が話題になっていますね。昨年、農水省試算いちご品種が韓国に流出、損失5年で220億円と公表。

 

絶賛されたいちごは、日本から流出した品種を基に韓国で交配されたものなのに。農水大臣会見では日本のおいしいいちごを是非食べていただきたいと言うのが精一杯(笑)北海道産のお菓子は人気爆発で何ヶ月待ちとの話。国産の美味しいフルーツを持参していたら!?大ブレークも期待できたのでは!

 

ブドウのシャインマスカットも中国などに流出で問題に。農水省は海外での品種登録の問題に本腰。長年かけて開発された新品種が簡単に流出。

 

以前、当ブログ記載済。知的財産の管理(育成者権)がいかに重要かわかるでしょう!

そだねー!

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