農業 TPP交渉経営者の声2

2015/9/29(火)

 

TPP交渉の閣僚会合が着々と近づいてきています。TPP交渉については、あらゆる角度から取り沙汰されています。本日は、久しぶりに経営者の視点でまとめておきます。

 

確かに農業に関しては、自給率の問題も含めて単純ではないことはわかる。とりわけ日本の場合は、米と牛肉、乳製品などの関税が問題になっている。しかし最終的には、この市場も開放して、農家には何らかの形で補填していくしか道はないだろう。

 

そもそも心配しなければならないのは、このまま主力農産物を高関税のままにしておいたとしても、日本の農業に未来はあるのかということだ。専業農家は平均年齢が六七歳とも言われている。一〇年後、日本の農業はどうなっていることだろうか。とても今の状況を維持できないであろう。

 

TPPに参加する・しないにかかわらず、農業の改革はいずれやらなければいけないのだ。株式会社化にしても、大規模農業にして競争力を高めるなどしなければ、今のままでは、とてもやっていけなくなるのは目に見えてる。

【出所】東洋経済新報社 『魂の経営』 より一部抜粋
富士フイルムホールディングス 代表取締役会長兼CEO 古森重隆

 

いかがですか、当ブログにも記載してきましたが、TPP問題の有無に限らず、国内農業強化が重要。次の一手を早急に打ち出して、攻めの方策を!以下、前回(9/28)のブログを随時更新する予定。ご参考に!

おコメ
主食用のコメをアメリカ側は7月末交渉では17万5千トンの輸入枠を要求との報道も。日本の聖域とされるおコメ。今、稲刈りの季節ですが農家の現状は、おコメの消費が低迷→在庫増→飼料用米にシフト→おコメがだぶついている上に輸入枠検討→対策急務→昨年おコメ価格下落→逼迫状態→農家の所得向上はどこへ。最後までもつれていましたが、無税輸入枠で年7万トン前後で決着となるのでしょうか。

乳製品
7月末のTPP大筋合意見送りもニュージーランドの大幅な市場開放との声も。日本とニュージーランドの提示水準に大きな開き、今回もここがキーに。ニュージーランドは乳製品を日本だけでなく、参加国に輸入拡大を図るよう動いているのでどの程度の輸入量になるのか。こちらは、日本国内の酪農家の減少から最近のバター不足でわかるよう、乳製品輸入量の増加は避けられないのでしょうか。

牛肉
38.5%の関税を15年かけて9%で決着か。後はセーフガードに移行。国内に目を向けると最近は日本で輸出も増加傾向(平成26年約81.7億円)であるものの、エサ代(飼料)の高騰、後継者不足で、離農する農家も。皆さんもご存知のように、国内産との価格差が大。テレビでも発言したように、29年4月に消費税10%、飲食物に軽減税率検討も消費に価格は重要。

豚肉
1キログラム482円の関税を10年かけて50円で決着か。牛肉と同様セーフガードが今後の焦点となりそうです。

小麦約9割輸入に頼っています。特別輸入枠の新設も検討。

まとめ
何れにしても国内農業をいかに強化するのかが問われています。

 

~TPPに打ち勝つ農業経営を伝授といったら~

 

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